京都のまちから町家が姿を消している。年間800軒、一日2軒のペースで町家が壊されている。「町家保全」が声高に叫ばれているけれど、住む人のいない「保全された町家」を前に、町家の本質は何だったのだろうと自問する。町家には暮らしを楽しむ仕組みがあった。季節によって変わる建具、床の間を飾るお花、人を招くお茶席。暮らしを楽しむことから、京都の文化は生まれた。町家の本質は、暮らしにある。それがいま町家と現代の暮らしにギャップが生まれてきたのではないだろうか?町家を守るために、町家は変わらないといけない。
町家はいつから「守るもの」になってしまったのだろう。
伝統の都·京都。しかし守るだけでは千年続かない。伝統の中に常に本質を求め続け、時代の変化の中で小さな革命を起こし続ける。本物の伝統の技術と未来への情熱を抱いた内藤工務店の使命。それは、新しい町家「心町家(しんまちや)」を創るということ。
京都はまちなみによってつくられ、まちなみは町家によってつくられ、町家はひとによってつくられる。町家を通して審美眼を養い、京都ならではの暮らしの知恵やこだわり、美意識を知り、住む人の見識によって美しいまちなみを構成していきます。